キャッシング整理と新貸金業法
2007年、画期的な法律が施行されました。部分施行でしたが、それまでの小口融資に関し、画期的な対策を施した法律です。それが、新貸金業法です。特徴を挙げれば、2つのものがあり、一つは総量規制であり、もう一つがグレーゾーン金利の廃止です。
まず、総量規制ですが、これは貸金額に上限を設けたことです。申請者の年収の3分の1以下になるように規定され、仮にそれ以上になると見込まれれば、融資そのものができないようになっています。一方、グレーゾーン金利の廃止とは、出資法と利息制限法の利息規定の相違を修正し、小口融資には、利息制限法の利率を当てるということになりました。それまで、30パーセント近い利息が当り前だった小口融資が、最高でも約20パーセントまでとなり、利息負担が低減されました。小口融資とは、もちろん、キャシングのことを意味し、一般消費者金融などから提供されているものです。
新貸金業法の狙いは、複数のキャッシングによる多重債務に陥り、債務整理などの数を減らすことが目的となっています。2007年の段階では、部分施行でしたが、2010年に完全施行になり、今では、この法律に基づいて、キャッシングの審査が行われています。まだまだ債務整理の数は減少しているとは言えませんが、長い目で見れば、効果があるだろうと見込まれています。
また、金融業を行うには、金融庁の許可が必要となっていますが、それを受けずに行っている違法金融もあり、新貸金業の影響で、そちらに顧客が流れるのでは、と見られていましたが、その傾向が2011年の段階では見られないようです。今のところ、一つの懸念が、現実化していないようです。
ただし、新貸金業法の対象は、あくまで小口融資となっています。大口融資に関しては、対象外となっています。特に住宅ローンについては、この法律とは関係ないようになっています。そうは言っても、大口融資は、貸し出す金額が大きいことから、必然的に利息が低くなる傾向にあります。もともと利息制限法で規定されていた程度の利息が付与される傾向にあり、新貸金業法を適用しなくても、利息負担がそれほど大きくないとも解釈できます。しかし、そうだと言っても、大口ローンは、返済期間が長期であり、その分では、利用前の計画が大事になるでしょう。
いずれにせよ、キャッシングの整理に対し、新貸金業法の制定は、大きな影響を投げかけているようです。できれば、整理などをせずに、適切にキャッシングを利用することが、健全な経済活動を行う上でも、重要なことなのでしょう。